当社のコンセプト、ミッションに込めた思いや背景、ポリシーをご説明します。
「異能をのばせ。」に込めた想い
人の強みをのばし最大化したい
paiza株式会社は2012年に株式会社スタートアップパートナーズという社名で創業しました。2013年に幅広く「技能者」を支援する会社としてギノ株式会社と名前を改め、ITエンジニアの転職サービス paiza を開始。それから7年がたち、paizaがITエンジニア領域では国内で最大級になったことや、社名とサービス名が違うデメリットなどを勘案し、2020年に現在の社名に変更しました。
ギノ株式会社時代のミッションは「得意が伸びる社会を創る」としていました。それぞれの人の強みをのばし最大化させ、それをつないでいくことで、社会全体のアウトプットをもっと高められるのではないか、という思いでこのミッションをつくりました。
旧来の就社型中心の働き方の中では、全員が平均的なスキルを持っていることが重要でした。しかしジョブ型の働き方に切り替わりつつある現代では、平均的なスキルよりも、特定の領域のプロフェッショナルであることが求められるようになってきています。
そこで就社型の働き方の根幹にある「なんでもそこそこできる」という考え方に対抗する形で「得意が伸びる社会を創る」というミッションを設定していました。ネットワークが発達した現代では、苦手なことをのばし平均的になるよりも、得意な領域をのばし最大化させ、それがネットワークで結ばれることで相互補完が可能になると考えたからです。
主体的でないと成長しない
ただ、このミッションに共感してくれる方も多くいた一方で、「得意が勝手に伸びる社会を、ギノ株式会社が作ってくれる」というように、どこか他人事にとらえられることも多くありました。
個人の特性を見極め、その特性をうまく伸ばす仕組みを作ることは可能だと思いますが、いくら仕組みがあっても、最終的に本人が主体的にそれをやり切ろうという気概がなければ、いくら支援しても形になることはないと私は考えています。
「馬を水辺に連れていくことはできても、水を飲ませることはできない(You can lead a horse to water but you can't make him drink.)」というイギリスのことわざがあります。これは「周りがどうやっても、本人にやる気がなければどうにもならない」という意味のことわざです。このことわざはとても的を射たものだと感じます。
貢献意欲がなければ自分は生かせない
得意をのばすためには、本人の強い意志と行動が重要です。また強みを生かすために、うまく社会とつながるための補完的なスキルも重要となります。ただ単に好きなことをやっているだけでは、それを誰かが生かしてくれることはほとんどないでしょう。主体的であることと、社会の中でどう自分を生かしていくか、という貢献意欲がとても重要です。
それらを踏まえ、2020年にミッション、ビジョン、バリューを刷新しました。方向を大きく変えるわけではなく、解像度を高める形での刷新です。主体的に、自分を磨き、活かしながら社会を良くしていく人たちを増やしたい、という思いで「異能をのばせ。」というコンセプトを定めました。機会を提供することはできても主体的でないと成長はできないため、他の誰かではなく、一人ひとりが自分自身の成長を志す社会にしていきたいと思ったためです。その後、2024年に企業理念を一部見直し、「人類の可能性を最大化する。」という言葉を私たちの存在理由として追加しましたが、この「異能をのばせ。」というコンセプトは変えていません。一人ひとりの異能をのばしていくことが、結果的に人類の可能性を最大化すると信じているからです。
異能とはどんな人物か
異能を生み出す環境をつくりたい
社会を変えていくためには、マンツーマンで指導する形もありますが、それでは社会全体を大きく変えていくのは難しいのではないかと考えています。マンツーマンは小さい範囲では質を高くできても、より広範囲に影響を与えていくことが難しいためです。そのため、私たちはWeb上でいつでもスキルがはかれる「プログラミング スキルチェック」を設けるなど、仕組み化による変革を志しています。(プログラミングスキルチェックをベースとして求人紹介の仕組みは特許も取得しています)。
一方で、仕組みにのればだれもが異能になれたり、幸せになれる世界を作ろうとしているわけではありません。オープンでフェアに評価される仕組みを作ることで、ゆるやかな競争と、切磋琢磨する環境が生まれることで、人々が自律的に成長する環境を作りたいと考えています。
スキルや経験を可視化していくと、上下は必ず明らかになります。たとえば「自分はとてもプログラミングできる!」と思っていた方にスキルチェックをやっていただいたところ、ごく基本的なCランクすら取れない、ということも実際にありました。「できることの証明」につながるスキルチェックは、裏返しでは「できないことの証明」にもなります。実力が可視化される世界というのは、フェアではあるぶん、競争原理による切磋琢磨を求められます。主体性がなく成長意欲が低い人には厳しい世界でもあります。
異能とはどのような人物か
私たちが最終的にどのような「異能」を生み出したいかというと、端的には時価総額ランキング上位の世界的なIT企業を作っている人達です。たとえば、マーク・ザッカーバーグやラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリン、それをまとめあげたエリック・シュミット、そのコーチングをしたビル・キャンベルのような人たちです。異能というとピーキーで気難しい人というイメージを持つこともあるかもしれませんが、例に挙げた人たちはみな、気難しいところもあるのかもしれませんが、誰が何と言おうと圧倒的な異能でしょう。
では特別な才能がなければ異能ではないのでしょうか? 私たちはそのようには考えていません。「異能」とは、人と異なる優れた能力を持った状態を指すと考えています。例えば私とあなた、という二者間の枠で考えれば、相手より優れている能力は異能といえるでしょう。しかし枠を広げてその能力はチーム内で一番優れているでしょうか? 社内で考えたら? 日本国内で考えたら? 世界で考えたら? つまり枠の大小や、いる場所によっても異能かどうかは変わってきます。今あなたはどの枠で異能といえるでしょうか。
また時とともに異能かどうかは変わると考えています。昔はただのゲーム好きだった人が今はeスポーツで脚光を浴びるなど、時代ごとに脚光を浴びる能力は変化します。
これらから、異能とは、自分が持てる能力を磨き、生かせる場を探し、力を発揮し、自分なりの役割を見つけ、最大限自分を社会に接続し、世界を前進させることだと考えています。
気づきと、切磋琢磨できる環境の提供
私たちがやろうとしているのは、スキルや経験を可視化により、適切な競争、切磋琢磨が加速する環境をつくり、その結果として「異能」が現れる仕組みづくりです。
スキルや経験を可視化することにより、自分の立ち位置に対する気づきを得られる。他人との比較や、市場からの評価などにより、切磋琢磨できる。そういった環境を作ることにより、人の持つ可能性を引き出したいと考えています。
プログラミング学習サービスは間口を広くし、プログラミングに向いている人が、その才能に気づける、とっつきやすい環境を提供しています。一方で、問題をたくさん用意し、筋トレのように厳しく鍛えることも推奨しています。数百問にもなる練習問題をやり切れば、誰でもプログラミングができるようになる教材を用意していますが、登録さえすれば誰でもエンジニアになれるサービスではありません。門戸を広げ気づきは提供しますが、最終的には、それを「やり切る」主体性がある方に向けたサービスづくりをしています。
主体性を持ち成長を志す人のためのサービス
学習サービスも、就職、転職サービスも、基本的に主体性を持ち、成長を志す人のためのサービスとして運営をしています。誰でも簡単にエンジニアになれるサービスの提供ではなく、気づきとフェアな仕組みによる、主体性を持った人への「成長促進サービス」を目指しています。